デッキの魅力を深堀り★古くから重宝される屋外空間
近年新築分譲住宅では、デッキが設置済で販売されることが多くなりました。それだけ屋外空間において大切にする趣向・過ごし方が時代で変化しているのだと思います。
日本では、庭と建物は一体の空間として捉えていました。屋内から庭がどう見えるか・どのような意味を持つか、暮らしの中で常に庭も居住空間の一部として考え、扱ってきました。建物と世界観を一体にした建築・作庭が重要なのです。
対して西洋において庭は、建物とは切り離された鑑賞や休息目的の空間として独立して扱われてきました。テラスはその“庭空間の中”で休息や団らん・お茶スペースとして古代から重宝されてきました。古代ローマではテラスで儀式や議会が行われたようです。
デッキとは派生が違うようですね。
近代になって建物と続いた空間として一般住宅でもレジャーや休息にデッキが重宝されるようになり、特にアメリカでは屋外での生活や娯楽を楽しむ文化が根付いており、デッキはその一環として愛されています。
屋外でありながら建物空間の延長と言う、日本の庭に対する概念との一致と日本文化の西洋化によって、日本の住宅でも徐々にデッキが一般的になり得たのでしょう。
◇デッキの種類 ◇デッキの作品例紹介 ◇まとめ |
デッキの種類
デッキと一口に言っても、その素材や施工方法は様々です。用途や暮らしに合わせて適切なデッキに仕上げることで、手入れの問題や必要な強度など条件が合う快適なスペースになるでしょう。
◇ウッド・人工木(コンポジットウッド)デッキ
ウッドやウッド調のデッキは、風合いや温かみがあり慣れ親しんだ安心感のあるデッキに仕上がります。人工木は近年非常に開発が進んでおり、各メーカーの商品を比較検討して暮らしに合うものを選ぶと良いでしょう。
天然木デッキは何といっても天然の材質・風合いと天然由来の木の香りが、リラックスさせてくれる最高の空間を造ってくれます。
シロアリなどの害虫や湿気による腐食、カビ等手入れの大変さはありますが、大昔から人が親しんできた素材です。
◇タイルデッキ
タイルデッキは美しい外観とデザイン性が特徴です。様々な色やパターンのタイルを組み合わせることで、独自のデザインを作ることができます。
タイルデッキの場合は土間コンクリートを打ち、その上からタイルを施工するため完工まで時間がかかりますが、手入れの楽さではピカイチです。土間コンクリートが不要な施工方法もありますが、施工範囲や庭の状態など様々な条件が絡みますので、施工店に相談してみましょう。
汚れは簡単に取り除くことができ、耐久性が高いものが多いです。
タイルは種類によっては表面が滑りやすいこともありますので、雨の日や湿気が多い環境では注意が必要です。
また、重たいものを落としてしまったり重量に耐えきれず割れてしまった場合など、同じ商品が終売になっていることがあるため、デザインタイルなど特殊な柄のものは破損した時のメーカーや施工店の対応をよく確認しておきましょう。
・コンクリートデッキ
出展:株式会社吉村建設様/スタンプコンクリートのオリジナルデッキ
コンクリートデッキは耐久性と強度に優れています。経年劣化や変色が少なく、長期間にわたって安定した状態を保ちます。また柔軟な素材であり様々な形状やデザインに対応することができます。模様や色を変えることで、独自のデザインを作ることもできます。
施工面では、コンクリートは重い素材であるため適切な基礎や支持構造が必要です。地面に直接設置する場合は、地盤調査や適切な基礎設計が重要です。
また軽微なクラックが経年で現れる可能性の認識が必要ではありますが、特に寒冷地では凍結によるひび割れのリスクがあるため、適切な対策が必要です。
適切な防水処理や保温対策を行うことで、凍害を防ぐことができます。
デッキの作品例紹介
このように現代のデッキは、様々な素材やデザインで作られ、屋外でのリラックスや娯楽を楽しむためのスペースとして広く利用されています。デッキの歴史は 建築や文化の変化とともに進化してきましたが、屋外での生活や交流の重要性を示すものとして、今日でも人々に愛されています。
・アウトドアリビング(人工木ウッドデッキ)
わんちゃんとお庭時間を楽しめるよう、手入れも楽な人工木のウッドデッキを設置した作品です。
デッキの下にわんちゃんが潜り込まないよう、メッシュフェンスを設置して、安全にも工夫しています。
作品詳細は こちら
・もうひとつのリビング(タイルデッキ)
前庭が広く手入れも大変だったため、目隠しも兼ねてタイルデッキを設置した作品です。
そのまま庭木を楽しむこともでき、第二のリビングになりました。
作品詳細は こちら
・ウッド調タイルでラグジュアリーなデッキ(ウッド調タイル)
ウッドデッキは手入れが大変だけど木の柄・質感は捨てがたい。そんな悩みにはウッドタイルがおすすめです。柄は木目を再現しつつ、手入れの手軽さはタイルそのまま。質感までリアルに再現されている商品などもあります。
作品詳細は こちら
まとめ
デッキは元々船の甲板のことで、そこから居室外のある程度の広さを持った平らな部分も指すようになったようです。テラスが庭に設置する、建物とは別の独立したスペースであるのとは、元々の派生が違いますね。
居住空間と連続していることがデッキの条件とも言えます。ぜひ「第二のリビング」をご自宅にも造ってみてください♪
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