人気のお庭タイプ

ロックガーデン・ドライガーデン

ロックガーデン、ドライガーデンとはどんなお庭でしょう?

近年、その見た目のカッコよさや手入れの楽さで人気が高い、ロックガーデン・ドライガーデン。
ロックガーデンとは?ドライガーデンとどう違うの?

このページでは、ロックガーデン・ドライガーデンについて詳しく紹介します。
お庭造りの参考になれば幸いです。

 

まずはドライガーデンについて詳しく書いたブログ「ドライガーデンが今人気!良い庭にする条件とは」をご一読ください。ドライガーデンについて重要な部分は理解していただけると思います。

その次の段階として、ロックガーデンについてご紹介します。

 


 CONTENTS

 ロックガーデンの歴史

 ロックガーデンとドライガーデンを混同してしまうのはなぜか

 実際のガーデンを紹介
  ◇ロックガーデン
  ◇ドライガーデン

 最後に

 

ロックガーデンの歴史


観客でにぎわう会場(石原和幸氏の庭「グリーン・スイッチ」)
出展:JETRO

ロックガーデンは、1881年の雑誌記事での紹介を最初として認知され始め、1913年から開催された「チェルシーフラワーショー」でロックガーデンが多くつくられるようになったことで、大規模ロックガーデンの作庭も多くなりロックガーデンブームが起こりました。

 

そもそも「ロックガーデン」の定義ですが、庭園・植栽用語辞典(日本庭園協会編)では

「花壇の一種で、自然風に岩石を多数配置し、その間に自然に自生している草花、高山植物を植え、自然景観を模したもの」

と説明されています。また造園用語辞典(東京農業大学造園学科編)では

「公園・植物園の園内の一隅にあたかも自然の岩山に植物が生息している状態をつくりだすために、人工的に山岳の趣のある岩組をつくり・・・・・高山植物あるいは高山植物に似た風情を有する山野草、・・・・・特殊な花壇」

と説明されています。つまり、軸となる特徴は「山をイメージさせる岩組」「高山植物又は似た特徴の植物」「自然である」の3点です。

 

この特徴を考えるとドライガーデンとの違いは明確に解るところですが、ドライガーデンは「乾燥地帯」「サボテン・多肉植物」ですから「水を使わない」事がロックガーデンとは大きく異なる点です。この観点から言うと、ロックガーデンは水を使っても使わなくても良いため、非常に表現範囲が広いと言えます。

イギリス“英国王立園芸協会”が所有する「ウィズリ―ガーデン」には、1911年にウィズリーガーデンの中心として作庭されたロックガーデンがあり、世界でロックガーデンの見本とされてきました。このウィズリーガーデン内のロックガーデンは2003年に改修が行われ、「日本の風景」をテーマとした石組み、植栽のロックガーデンとなりました。

「日本の山深き荒々しい渓流の景」を表現する「石組み」「小滝の源流が大滝、下池へ流れる高低差を利用した渓流」「日本の植生イメージでイギリスの気候に合う植物」でプランニングし、仕上げられています。

 

ロックガーデンとドライガーデンを混同してしまうのはなぜか

ここまでで紹介した通り、ロックガーデンとドライガーデンは全く違う概念から生まれ、表現する物も違っています。しかしこの2つのスタイルは混同されがちだったり違いがわからないと思われがちです。

この2つのスタイルに共通するのは「石」を使う事と、ロックガーデンで表現する山の中でも高山地帯は岩場で植物にとって水を得るには容易ではない環境が多いため「乾燥に強い植物」を植栽する事になる点ですが、この要素によって2つのスタイルが混ざり合って同一視されるようになったのではないかと考えられます。

わざと融合させて作庭することもあるため、そのイメージが強く残るのかもしれません。

高山地帯は乾燥しがちなため多肉植物の自生も多く、ロックガーデンとドライガーデンは植物選定で重なりやすいと言えます。しかし山は本来アリゾナなどの高温乾燥地帯よりは植物の種類が豊富です。
高山植物をお庭に植える場合の手入れが難しかったり高山植物の中でも草花の特性がわからなかったりし、割と放置でも育てられる植物を選ぶとドライガーデンに寄ったロックガーデンになる、と言うのが正解ではないかと思います。

また、水を取り入れると手入れ自体が大変になるため、それを避けるとドライガーデンに寄った構成になると言う点もあるでしょう。
これらの理由から、ロックガーデンとドライガーデンの混同が生まれ、何が違うのか?と言う疑問につながっているのであろう、と思います。


本来のロックガーデンはこのような山岳地帯の植物や岩場を再現する

 

ロックガーデン、ドライガーデンの紹介

日本国内のぜひ一見の価値あるロックガーデン、ドライガーデンをご紹介します。
お近くでしたらぜひ、足を運んでみてください!

 

◇ロックガーデン

<六甲山 芦屋ロックガーデン>





 

大自然の造形を存分に楽しめる、トレッキングコースでもある天然ロックガーデン。
天然なのでガーデンと呼べるのかはさておき、本来の「ロックガーデン」を余すことなく教えてくれる場所です。

芦屋ロックガーデンへ行くには登山道を行くことになりますので、きちんと事前準備をして万全の体制で臨みましょう。

画像出典:芦屋市WEBサイト/芦屋ロックガーデンのページ

 

 

<淡路島ファームパーク イングランドの丘>





 

イングランドの丘は、淡路島の中央部にある、イギリスの湖水地方をテーマにした農業公園です。
かわいい動物やたくさんの自然に癒されながら、一日ゆっくり遊べます。

その中にロックガーデンがあり、高山で見られる花を観賞することができます。

原生種も見られ、普段見ている園芸種とは全く違う様相に驚いたり、高山植物ならではの可憐な姿の愛らしさで癒されたり。
人口なので良い塩梅で自然を感じながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

画像出典:淡路島ファームパーク イングランドの丘 公式サイト

 

 

<札幌市緑化植物園 百合が原公園のロックガーデン>





 

百合が原公園内の中核施設として、本州では栽培が困難な高山植物を植栽した「ロックガーデン」があり、都市緑化植物園として北国札幌の都市緑化の普及を行っています。高低差があるのですが、なだらかな斜路なので車いすでも鑑賞できるそうです。

また園内には、遊具広場やパークゴルフ場、芝生広場など遊戯施設やスポーツ施設もあり、健康増進と地域の住民のふれあいの場としても活用されているそうです。

画像出典:百合が原公園公式サイト ロックガーデン

 

 

◇ドライガーデン

<東京ディズニーランド/東京ディズニーシー>


ウエスタンランド

アラビアンコースト

 

 

ディズニーランドは、実は大人が楽しめるポイントがかなり多いのです。

中でも植栽の手入れは天下一品★ドライガーデン好きさんはウエスタンランドへ直行してください。
ニョキニョキと成長著しい柱サボテンや立派なユッカロストラータ、ブラへアルマータ・・・
沢山の乾燥地帯の植物が見事な手入れで植えられています。

 

ディズニーシーでは、断崖絶壁の自生地を再現したような植栽やアラビアンコーストの砂漠再現、マーメイドラグーンの多肉植物など、マニアックな大人の植物世界を存分に満喫することができます。

最高の植栽体験を満喫できますよ★★★

画像出展:東京ディズニーリゾート公式WEBサイト

 

 

<アメリカンスタイル植物店 GAJU GAJU>



 

和歌山県にあるカリフォルニアスタイルの暮らしを提案する植物販売店さんです。

観葉植物やドライガーデンの植物を豊富に取り扱っておられ、実際のドライガーデンを見ながら、店内で植物を選ぶことができます。
ビギナー向けとのことですが、まさにドライガーデンを知り尽くしておられる印象です。

画像出典:House Plant GAJU GAJU

 

 

最後に

これを読んでロックガーデン・ドライガーデンに興味が湧いてきた!と思って頂ければ嬉しいです。

このページではロックガーデン・ドライガーデンの魅力をご紹介しましたが、“人気の特集”の「人気のお庭タイプ」では、引き続き作庭で人気のスタイル・お庭タイプを紹介していきます。

ぜひお庭造りの参考にしていただき、ご相談はお気軽に、WEB問合せ・予約やお電話でご連絡ください★

 

 

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