2019.04.04
~無鄰庵(むりあん)~
こんにちは、経営管理部の大浦です♪
久しぶりに見ごたえのある名勝を見てまいりました。
京都岡崎・南禅寺界隈の別荘郡の先駆けとなった無鄰庵(むりあん)です。
明治二十七~二十九年に明治・大正の元老 山縣有朋が造営した別荘で、
簡素な木造2階建ての母屋、茶室、煉瓦造り2階建ての洋館の3つから成ります。
今は京都市に譲渡され、昭和二十六年には近代の名園として国の名勝に指定されています。
庭園は山縣自らの指示により、七代目小川治兵衛が作庭したものです。
母屋の縁側にガイドさんがおられ、お庭の説明をしてくださいました。
「敷地面積はそんなに広くないのですが、正面の東山を借景に作られているので奥行きのある広いお庭に見えます。」
とのことでした。
なるほど、開放的な芝生の丘と東山との一体感のある景色はずぅ~っと遠くまで続いているように見えました。
目の前が、明るく広がるように感じました。
飛び石をトントンと進みながら、大きな石のところはビューポイントとガイドさんがおっしゃっていたので、
そこで立ち止まり作庭者は何を伝えたかったのか考えてみたりしました。
桜の季節にこの名勝を訪ねましたが、桜の木は、見当たりませんでした。
ですから、人も少なく、琵琶湖疏水から引かれた軽快な水音にまで気を配ることができ、ゆっくり見てまわることができました。
今、特に美しく咲いているのは馬酔木の花でした。
鈴のような形をした花が、緑色の苔の上に落ちている景色が何とも可愛かったです。
庭園の苔は50種類にも及び、当初は芝生であったところに自然に遷移したそうです。
水辺の植物の配置も興味深かったです。
水の上の飛び石(沢飛び石)をわたる時、水の動きを身近に感じ、
濡れないように滑らないようにと、心が躍りました。
はじめは母屋の縁側から眺めていただけの景色の中に入り込み、
芝生エリア、苔エリア、水辺エリア、森林エリアと違った空間の中で、五感が刺激されました。
私の中で久々のヒット庭園だと大満足しました。
4月1日に新元号「令和」が発表されました。
京都の地においてこのような有形文化財を継承し続ける意味と、これから先の新しい時代に胸がふくらみます。
令和の時代に沿う新感覚のお庭つくりに貢献できるように努めていきたいと思いました。
皆様からのご感想、コメントお待ちしております♪
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