2022.01.15
七草粥
新年明けましておめでとうございます。
今年もガーデンセラピー、野草に関する事をいろいろ発信していきますのでどうぞよろしくお願いいたします。
お正月といえば七草粥です。おそらく日本中で一番野草が食べられている日なのではないかと思います。
僕たち野草マニアは普段からいろんな野草を食べていますが、マニアではない人にとって野草はいろいろハードルが高いと聞きました。
いざ摘みに行っても間違っていないか?
本では見たことあるけど実際に見るとサイズ感がわからないとか、毒の入った植物がわからない。などなど
野草は野菜よりも栄養価が高いものもあり、無農薬無肥料水やりなしで育つ生命力にあふれた高級食材だと思います。
自分で摘めなくても七草粥の野草はスーパーなんかで簡単に手に入るので楽ちんですね。
カラダにうれしい事もたくさんありますのでどんどん野草を食べましょう!
伝統医学や相補、代替医療の一つとして注目されるガーデンセラピー。
これまでも園芸療法や森林療法などの分野で、自然の力を用いた療法が研究されてきました。
それをより身近に無理なく生活に取り入れる方法を提案するのが住まい方療法です。
緑に囲まれた住まいとそれを元にしたライフスタイルが楽しめるよう5つの療法を統合的に実践します。
七草粥を食べることは、食事療法を実践できます。また、自分で摘む事ができた場合は森林療法も実践できます。
森林療法
森の中を歩くことで健全な体の維持や回復、精神的な快適向上を目指す療法。ドイツでは早くから取り込まれ健康保険の適用も行われています。
食事療法
広義には食事の量や成分バランスの調節により健康管理を行なうことを食事療法といいますが、ガーデンセラピーでは庭で野菜やハーブを育てて食事に用います。
また庭での食事も療養の一つで、場の雰囲気が身体に大きな影響を与える事がわかってきています。
皆様よくご存知だと思いますが七草とは、
セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの7種です。
セリ
水辺の山菜で香りがよく食欲増進に。
ゴギョウ
別名 母子草 もともと草餅は母子草が使われておりました。
ハコベラ
目にいいビタミンAが豊富で腹痛や歯槽膿漏にとてもいいです。ハコベ塩なんかが有名ですね。
ナズナ
別名 ぺんぺん草 江戸時代はポピュラーな食材でした。高血圧、利尿作用、便秘、生理不順、吹き出物、動脈硬化、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、他多数効能があります。
ホトケノザ
これが実はややこしいのです。七草粥に使われるのはコオニタビラコという野草で黄色の花が咲きます。ホトケノザの花は紫色で三階草とも呼ばれています。
ホトケノザ
スズナ
カブのことです。ビタミンが豊富です。
スズシロ
大根のことです。消化を助け風邪予防に。
あと、自分で摘む場合はセリは要注意です。
ドクゼリというそっくりの野草があり、有毒です。根っこで見分ける事ができます。
セリは細いヒゲのような根っこで、ドクゼリは生姜のような塊があります。
1月7日、一年で最初の節句である人日の節句に七草粥を食べる事で邪気を払い万病を除くと言い伝えられています。
七草には体に溜まった老廃物を排出する為の栄養素が含まれることから、お正月で疲れた胃を休め、不足しがちな栄養を補うとも言われています。
新年にこのような野草を食べると、その強い生命力にあやかって長生きができるとされていました。
まさに先人の知恵。野草パワーを知っていたのですね!野草は無農薬無肥料で育つ為、大地にしっかり根を張って大地のエネルギーを吸収します。
一方、畑で化学肥料を使って育てられた野菜は野菜がさぼる為あまり根を張らず大地のエネルギーを吸収しません。
野菜でも自然農法という無農薬無化学肥料で育てられた野菜はしっかり根を張るので栄養価も7倍くらいあるそうです。
1月7日の人日の節句に七草を食べる風習は中国から伝わってきました。
古代中国の年中行事を記した書物に、人を占う日に七種菜のあつもの(熱い汁)を食べて無病を願う行事が記されています。
日本では正月の若葉摘みの風習と中国の行事が合体して七草粥が生まれたそうです。
平安時代から七種菜のあつものが日本でも食べられていました。
室町時代から江戸時代に七種の若菜をお粥に入れて食べる七草粥の風習が作られ、五節句の一つに加えられました。
胃にうれしい効果が期待できる野草は他にもあります。
カラスノエンドウ、ビワの葉、アップルミント、アカメガシワなどがあります。
なので、七草粥を食べながら野草茶を飲むのは本当に理想的ですね。
ぼくは自分で野草茶を作る時は、上記の野草は必ず入れます。胃や腸を整えたり、体に溜まった老廃物や化学物質を排出します。
また、利尿作用があるのでむくみの解消にもとても良いです。
興味のある方は是非一度お試し下さい。
※注意※
野草の使用はキノコなどと同じく自己責任ですので、詳しい人と摘みに行きましょう。
また、その際私有地に入ったりせず、除草剤がまかれていないか確認しましょう。
土肥 律夫さんプロフィール
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