松の仲間
学名:Pinus
和名:マツ(松)
科名 / 属名:マツ科 / マツ属
松はマツ科マツ属の常緑性針葉樹の総称で、実は「松」と言う樹種はありません。
日本で見られる松は、マツ科マツ属9種と分類上の属が違う複数種があります。自生種は6種で、「クロマツ(黒松)」「アカマツ(赤松)」「ゴヨウマツ(五葉松)」「リュウキュウマツ(琉球松)」「ハイマツ(這松)」「チョウセンゴヨウ(朝鮮五葉)」です。
中でも「クロマツ(黒松)」「アカマツ(赤松)」は本州北部から九州、屋久島まで生育し、ヒノキと共に日本人の生活の中で共に文化を紡いできた大きな存在です。
マツの仲間は1年から5年、枝に葉が残ります。そのため樹形を美しく保つための知識と技術が必要で、それが庭木のメインツリーとしての付加価値を高める条件となります。
盆栽でマツが良く見られますが、あれらは小型に品種改良をしているのではなく日々の管理と手入れによって保たれ整うもので、強く思い入れと愛着が湧くのは当然と言えます。植物は管理・手入れに必ず応えてくれるので、愛好家が多いのもうなずけますね。
マツは水はけのよい場所に植えれば、植え付け2年後からは特に水やりも必要なく育ちます。鉢植えは土の表面が渇いたらたっぷりと水やりします。
マツの根には酸素を好む菌が共生しているので、空気を多く含むような水はけのよい土壌に植えましょう。
マツに重要なのは日当りで、下枝にもしっかり光が当たるひなたに植え付けましょう。鉢植えも同様に日向で管理します。
マツの仲間は日陰では樹勢が衰え、葉の色も悪くなりますので非常に重要です。
雪吊りの松/
豪雪地帯などで雪の重みによる枝折れを防ぐ
マツは「ミドリ摘み」と「もみあげ」と言う手入れで樹形を整えます。
「ミドリ」=新梢(新しく出た枝)と古い葉を摘み取り、夏に再び出てくる新梢を改めて育てます。
「もみあげ」は古くなったり多すぎる葉をむしり取り、夏に伸びた多くの枝を減らす作業です。下枝にもしっかり日が当たるようにするのが大切です。
大きく育ったマツの手入れは高所作業になり危険が伴いますので、無理をせずプロに任せてください。
ミドリが伸びた松
マツは2年生苗を台木にして接ぎ木で増やしますが、ご家庭ではマツカサ(まつぼっくり)に付いている種で増やせます。
9~10月にマツカサが開くと、中に薄い羽根のような種が付いています。
これを採種し、種まき用用土や赤玉土小粒に種同士が重ならないように並べ、種が隠れる程度に土をかぶせたら乾かさないように水をやり、春まで待ちましょう。