葉牡丹
学名:Brassica oleracea var. acephala
和名:ハボタン(葉牡丹、葉ボタン)
科名 / 属名:アブラナ科 / アブラナ属(ブラシカ属)
葉牡丹は、11月~3月頃まで葉の彩りを楽しめる、初心者の方にも育てやすい多年草の植物です。
葉牡丹はヨーロッパでケールを基本にした野菜として作出されたようですが、日本では苦く受け入れられず観賞用として独自の品種改良が進み、現在では
◆江戸時代から品種改良されてきた「東京丸葉系」
◆明治中期に名古屋周辺にて交配改良した「縮緬(ちりめん)系」
◆戦後に大阪周辺で生み出された「大阪丸葉系」
◆1977年に発表された「切れ葉系」/形状によって「さんご系」「くじゃく系」などがある
◆1996年に発売された切り花用の「高性葉」/切れ葉系や丸葉系で多様な種類がある
上記のように多種多様な葉牡丹が存在します。
高性葉が生まれてからは、欧米でギフトやブライダルなどのアレンジ花材としての需要が高まりました。
日本では正月飾りにも使われる葉牡丹ですが、日本の正月には関わりない欧米でもリビングに飾られています。
縮緬系 |
切葉系 |
高性葉 |
葉牡丹は日当たりと風通しのよい場所が適しています。
鉢植えの場合は、生育期間を通して風通しのよい日なたに置きましょう。地植えの場合は風通しと水はけのよい日なたを選びます。
また水はけと水もちのバランスが良い土を好み、有機質に富んでいると発色がより良くなります。
鉢植えは市販の草花用培養土で良く、元肥が入っていない場合のみ緩効性肥料を足します。地植えの場合は川砂やパーライトなどを混ぜ、水はけをよくして植え込みましょう。
種類によっては100㎝近く伸びるものがあるので、支柱と麻ヒモやビニールタイなどで支えてやりましょう。
葉牡丹の水やりは、鉢植えの場合は土の表面が渇いたらたっぷりと。過度な水やりはNGで、やや乾かし気味の水やりで大丈夫です。
地植えの場合は基本的に不要ですが、乾燥が続き雨が降らない時は週に1回程度朝に水やりをしてください。
冬~春の間に鮮やかな葉色を楽しんだ後には、花茎が伸びて来て菜の花のような黄色い花を咲かせます。
花が咲くと美しい葉姿は乱れますので、花茎を切り落として新芽を出させましょう。
新芽が育って晩秋に再び色づき、分枝した様子が人が踊っているようにも見えることから、花茎を切った後の株は「踊り葉牡丹」と呼ばれています。
樹形を整えながら育てた盆栽や樹木にも匹敵する魅力がありますね。
花茎を切って分枝した後にバランスを見て枝を整える程度で、特に剪定は不要です。
踊り葉牡丹/ユーモラスな姿です
葉牡丹は関東以西なら外で管理ができますが、寒風や霜が当たり続ける場所は避けてください。
また葉を良く発色させるためには日当りの良さが重要です。
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