「これはやったほうが良い」エクステリア工事とは?
ご自宅が戸建の方は「エクステリア」と一概に言っても、範囲が広すぎて何を考えるべきかわからない!と思ったことはありませんか?
そうなんです。
「エクステリア」が指し示す意味は大変広く、大きく括ると「街並みづくり」の域になってきます。もちろん、一戸一戸のエクステリアが集まって「街」になるのですから、ある程度その街の一部となるようなエクステリアを心がける必要があるというのは、間違いなく考えるべきことの一つです。
ただ、「そうじゃない!」と思われた方も正解です。もっと現実的に、毎日の暮らしに密接にかかわる部分の事で間違えたくない、と言うのがエクステリア工事について悩む部分になると思います。デザイン的な要素は、お好みがはっきりしていれば案外悩みにならないものです。
そしてこういう時に力を発揮するのが、私達のような “ガーデン&エクステリア” 専門の事業者です。
デザイン提案だけでなく、これまでのお客様方のご意見・ご感想や工事実績から、個々のお客様の「暮らし」にとって必要な順に、プランを組み立て提案させていただくのです。
造園から始まり四十余年、数々のエクステリアづくりのご縁を頂いてきた中で、「これはやった方が良い」と思うエクステリア工事を本コラムでは紹介したいと思います。
|
当社従業員の現場経験から選出!
「これはやったほうが良い」エクステリア工事
普段の暮らしの中で、誰しも個人的に必要だったり慣れ親しんだ環境があると思いますが、この項目ではそう言った個々のものではなく、エクステリア計画を後悔しないために基本的に全てのエクステリア共通で行った方が良いと考える工事内容をご紹介します。
前提条件として、
・ご夫婦&子の核家族世帯
・庭あり
・車あり
・共働き世帯
の場合を想定しています。ランキング形式ではなく、どれも重要なので順番に紹介していきます。
1. 防草シート
家を持つと必ず付きまとう問題、それが「雑草」対策です。
どんなに対策をしても、100%防げるものではないのは事実なのですが、防草シートを最初の段階で施工しておく事は非常に重要です。
雑草はご存知の通りコンクリートすらも突き抜けて生えて来ます。防草シートをせずに一度根を張ってしまった雑草は、表層を刈ってもまた育ちます。これが大変な労力のイタチごっこを生んでしまうのです。
鉢植えに映えた雑草の根が、その鉢の本来の主である植物の根に絡み育ち、その植物の栄養を奪って時には枯らしてしまうくらいに雑草とは頑丈な植物です。
更に、一度出来上がったエクステリアに後から防草シートを施すのは実は意外とやりにくく、前述のようにすでに雑草が生えてしまったり生活する中で凹凸ができていたりなど、改めて整地の必要が出る場合が多くあります。そうなると、工期も最初に他の工事と一緒に計画して施工するよりも延びてしまいがちなのです。
休日ガーデニングをするなどの防草シートを施工しない理由がある部分を除いて、防草シートはダントツで「これはやった方が良い工事」のトップクラスです。
2. カーポート
カーポートは、エクステリア・外構の予算を抑えるために割と諦めがちなアイテムですが、後になって結局設置する方が大変多いのが真実。
お子さんがおられ車で出かける機会が多い方にとって、車は快適さだけでなくなるべく長く大切に乗り続けたいものですよね。
カーポートは、長い目で見て車が受け続けるダメージを軽減してくれますし、夏や冬に乗車して即出発したい時などの車内環境が全く変わってきます。
→過去コラム「カーポートで冬場の車ケア!」
さらに、屋根があることによって、車が出ている時も大変有用なスペースとして利用することができます。
雨の日の乗り降り・荷物の上げ下ろしなども落ち着いて行う事ができ、いらぬアクシデントのリスクも落とせます。
すっきりとしたオープン外構は魅力的ですが、カーポートはぜひ設置をお勧めします。
3. 土間コンクリート
「土間コン」や「土間打ち」と呼ばれる、コンクリートで地面の上に平坦な床をつくる工事です。
土間打ちは耐久性があり、大抵が経年でも変わらず使えます。
時間のかかる工事ですので、暮らしながら土間打ち工事を施すのはかなりの負担になります。
敷地内で駐車場だけは土間打ちしてある家もあると思いますが、これはコンクリートの耐久性によって、駐車場の床に凹凸ができるのを防ぐことができるからです。
コンクリートは圧縮に非常に強いため車の重量にも耐え、長年平坦な状態を維持することができるのです。
土や砂利の場合、日々の動線上は特にどんどんへこんでいくことになります。また強風時に砂埃が舞い上がるなどの、近隣への影響も増やしてしまうことになりかねません。
植栽やガーデニングをしないお庭は、土間打ちやタイルなどでデッキ・テラスにすると手入れも楽に済みますよ。
4. 植栽・ライティング
植栽は近年、昔のような定期的に剪定が必要なほど大きく成長するものは避ける傾向が非常に強いです。
ただ、植物が1本2本でもあるのと全くないのでは、外からの家の顔が全く違うものになります。京都には風致地区として植栽がある程度決められているエリアがあるほど、植栽は大きな役割があるのです。
また、やはり植物があると安らぎが違います。
無機質な家へ帰るよりも、四季を1ほんの点だけでも感じられたり植物の温もりが迎えてくれる方が良いですよね。
科学的に照明されているのですが、植物を眺めたり庭作業や自然観察をすることで、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑制され心の安定が促されるそうです。
更に、植物の近くで働くオフィスワーカーは、主観的なストレスが低く病気で会社を休む回数が少なく、仕事の生産性が高い傾向が見られると言う研究データもあるそうですよ。
付随してライティングについてですが、植栽を夜間ライトアップするものや、アプローチを照らす照明などです。
これはもちろん景観の美しさの演出でもありますが、防犯の面でも大変有用です。
泥棒にインタビュー(?)した結果を警視庁が公表したものがありますが、これによると
犯行を中断した原因・・・・・・防犯用センサーに気が付いた 67%
このようなデータがあります。 →過去コラム「オープン外構の「玄関怖い問題」解決方法とは?」
つまり、ライティングは気づくも何もずっと明るく照らしてくれていますので、犯行に至る確率をグっと下げてくれるのです。
闇夜に紛れて犯行・・・などと言う時代は、しっかりと街づくりされている場所では終わりを告げたと言えるのではないでしょうか。
「多少高額になっても削らない方が良い」エクステリア工事
「これはやった方が良いエクステリア工事」と似ているのですが、こちらは他の予算を削ってでも必ず行った方が良い、つまりやらないと問題が起きる可能性が高まるレベルの重要工事です。
ザッと書いてしまうと、
◇土間打ち
◇防草シート
◇電気工事が必要なもの(リフォームとなると大掛かりになることが多い、防犯上)
◇植栽(庭木・草花は成長するため、ほしい人は初めに計画と言う意味で。)
「やった方が良い」と見事にかぶりますが、観点が違う(もっともっと日常の細かな点にフォーカスする)とまた違う答えもあります。どんな工事でしょうか?
◇境界フェンス、目隠し対策
これは後からリフォームでもそこまで難しくはないのですが、こと日常の快適さの話となると非常に重要です。
新築の場合、新築時に境界フェンスをしなかったことで境界認識があいまいになり、後にお隣さんとのもめごとに発展してしまった・・・と言う話は後を絶ちません。
開放的なオープン外構や、広々としたお庭。目隠しをしなかったばっかりに、外からの視線が気になって全く寛げない空間になってしまった。。。
これもよくある失敗です。
精神的な健康は、自宅で暮らす上ではなによりも大切と言えます。フェンスも目隠し方法も現在は非常に多様ですので、少し予算オーバーでもぜひねじ込んでくださいね。
◇アプローチ・舗装部デザイン
こちらも快適さや暮らしの中の豊かさの部分と言えますが、入口から玄関までが割と短かったり予算の関係などで、アプローチを作らず砂利敷きにしてしまったり土間打ちなどシンプルに済ませてしまう、などを避けていただきたい、費用を割くべき工事です。
まず、後でやり変えるとなると生活に大きく影響してしまいます。
そして全くアプローチを設けず砂利敷きにした場合、ほんの少しの距離と思っても非常に歩きにくく快適とは程遠い玄関先になってしまいます。
革靴は砂埃で汚れますし、ヒールのかかとは剥げ、傷が付きます。
意外なくぼみなどに足を取られてしまうこともあり、安全面でもおすすめできません。
土のまま、などはもはや絶対に避けるべきです。
砂利敷きでも同様ですが、来客時にどこを歩けば良いのか困らせてしまう入口になってしまいます。
デザインに関してはやはり、外からの景観や来客のおもてなし姿勢が見えてしまうと言う意味で、無機質な打ちっぱなしなどよりはタイルや平板・石材などを組み合わせた美しいアプローチを設け、家とエクステリアの一体感を作り出した方が良いでしょう。
◇人工芝(芝生を入れたい場合)
こちらはお好みもあるとは思いますが、芝生を入れたい場合に費用を理由に人工芝を諦めるのは考え直して頂きたいというものです。
人工芝にしたいのに諦めて天然芝にすると、非常に後悔する可能性が高いです。
まず天然芝は季節ごとの手入れが必要です。
芝が病気にかかってしまうこともあり、まめに手入れ・管理が必要なのです。
そして費用ですが、人工芝はほぼ手入れがないため施工時の費用のみ考えれば大丈夫です。
しかし天然芝は、年間通して維持管理費がかかります。自分で刈る場合は草刈り機の導入や、管理を頼するのであればその費用、日々の水やり、、、
導入費用を節約したとしても維持するためのランニングコストが、節約した金額を大幅に超えると言えます。
人工芝の耐用年数はおおよそ10年前後ですが、10年間天然芝の維持管理をする費用と手間を考えれば、人工芝一択と言えるでしょう。
まとめ
ご覧いただいて意外な工事はありましたか?
今回の内容は、これまで当社で請負ってきたエクステリア工事から、実際のお客様のお声や担当者の経験を基に記述しました。
特に新築時は考える事や調べること、決めなければならないことが多く、お客様自身で全てを的確に決定して「完璧!」と居住から数年経っても言える事は、正直多くはないのが事実だと思います。
少なくとも「実はコレがこんなに影響するとは・・・」と言う「知らない」が原因の後悔を避けられるよう、このコラムで知って頂ければと言う思いで書かせていただきました。
ぜひ参考にしていただければ嬉しい限りです。
★この記事を読んで
「これ悩んでた!」「ずっとどうにかしたかった」とピン!と来た方★
まずは質問してみる → 問合せフォーム
対面で相談したい → 来店・相談予約
ちょっとしたご質問でもお気軽にどうぞ♪