玄関アプローチのデザインで家の印象をグッと上げる!
先日休みの日にのんびり散歩していた時に遭遇した光景なのですが、外国人観光客が個人宅を一生懸命覗き込んでいるのですね。それはもうそのまま侵入してしまいそうな勢いで。
明らかに人の家なのにそんなに強引に見るもんじゃないよ・・・とは思いましたが、純日本家屋でしたから日本だけの美しさに見惚れていたのかもしれません。クローズ外構ではありましたが、ある程度通りがかりでも前庭が見える造りだったのです。
私も歩き去りながらちらっと目をやるとアプローチが見えましたが、中判の板石を飛石上に配置したアプローチに、その周りは手入れされた雑草一つない土でした。純和風な構えながら、効率的にモダン要素も取り入れてる印象でした。
植栽もあり、中からみたらどんなに美しい前庭なのだろうとそそる景観だったのです。
◇玄関アプローチの重要性 ◇作品事例紹介 |
玄関アプローチの重要性
出展:オンリーワンクラブ/大判板石
玄関アプローチは、家の玄関までの道のりやエントランス周辺のデザインを指します。外構デザインの重要な要素の一つであり、家の外観や印象を左右します。
アプローチのもつ役割・重要性を考えてみましょう。
◇デザインと素材
玄関アプローチのデザインは、家の外観やスタイルに合わせて統一感を持たせることが重要です。また、使用する素材も厳選する必要があります。石材、コンクリート、レンガなどの素材が一般的ですが、環境や予算、デザインの要素によって選択肢が変わります。
玄関アプローチの印象は、足を踏み入れたその一瞬で感じるものです。訪れる客からすると、「歓迎されているか、招き入れられているか」の尺度になります。
狭小地で玄関までの距離があまり取れない場合でも、L字や斜めなどデザインを工夫して玄関までの「道筋」はしっかり演出しましょう。
◇植栽や装飾
玄関アプローチ周辺に植栽や装飾を取り入れることで、より魅力的な雰囲気を演出することができます。
開花や旬の時期をずらして植栽・花壇を配置し、季節が変わるごとに変化を楽しむこともできます。
また、植栽は適度な目隠しになり且つ人が隠れる程のものではないため、プライバシーを守り防犯効果をもたらしてくれます。泥棒が実を隠す場所が無いことはとても重要です。
◇照明
出展:タカショー/ドットレスLEDバーライト
玄関アプローチに適切な照明を設置することで、夜間や悪天候時でも安全に利用できます。アプローチの照明は、美しさを引き立たせるだけでなく、安全性を高める重要な要素です。
暗い部分を極力つくらず、アプローチ全体が優しく光るアプローチがより安全でしょう。
また、直接動線を導くようなライティングも美しいですが、道筋が浮き出るような、間接的でぼかしたライティングは見るにも非常に美しく、歩く人にとってもまぶしくなく足元が見えやすい、安心できるアプローチを演出してくれます。
長い直線距離を隙間なく光らせることを可能にした商品もあり、ライティングの可能性をさらに広げています。
前項の「植栽」のライティングも、美しさの演出を一役も二役も担ってくれるでしょう。
◇段差やスロープ
玄関アプローチに段差やスロープがある場合、安全性を考慮する必要があります。特に高齢者や身体的に不自由な方が利用する場合は、段差をなくしたり、スロープを設置したりしてアクセスしやすくすることが重要です。
スロープには法規があり傾斜角や距離・幅などが細かく規定されています。物理的な安全を維持できる最低限のきまりごとですので、必ず守って良いアプローチに仕上げましょう。
そうは言っても現在では手摺や舗装材にはたくさんのバリエーションや機能があり、よく計画して美しいスロープを実現することができるはずです。
◇使い勝手
出展:LIXIL機能門柱
玄関アプローチは、単なるデザインだけでなく、実用性も考慮する必要があります。
駐車場やガレージからのアクセスがしやすい位置にあるか、荷物を運ぶ際の利便性など、日常生活での使い勝手を考えることが重要です。
使い勝手が悪いと「失敗」感が強まり、毎日の動線に不満をため込んで折角の住まいが不満足なものになってしまいます。
間取りと同じように、エクステリア・外構の計画も綿密に練りましょう。
作品事例の紹介
工夫を凝らしたアプローチの作品事例をご紹介します。
・シックでモダンな敷石を浮遊感のある施工で
アプローチが主役のナチュラルモダンな作品。高低差があり、ステップを蛇行させる工夫で上り下りを楽に。
作品詳細は こちら
・リノベーションで+1台分のガレージと玄関までのゆったりアプローチを
以前は間口の中央からステップが延びていたアプローチ。端から回り込む動線にし、駐車スペースも+1台確保できました。
作品詳細は こちら
・単調になりがちなアプローチに変化を演出
印象的な門柱を玄関正面に据え、アプローチ動線はL字や斜めになるようデザイン。
作品詳細は こちら