植物も大変!暑い夏 庭木の管理、どうすれば?
暑いですね。。。熱い?いや暑い、、、もはや「熱い」でも間違いではないほどに外が熱されているように感じます。あまりの日差しに男性も日傘を差す方が増えていますね。
人間が暑いという事は、植物も当然暑いです。38℃って熱出した時の体温と同じやん。。。なんて思いますが、本当にそれだけ暑いのですよね。
ではこの暑さの中、庭木や外の鉢植えはそれぞれどのように管理すれば良いのでしょうか?
直射日光に注意
庭木の中には、明るさは好きでも強すぎる直射日光は受け付けず枯れてしまったり、葉焼けしてしまうものがあります。
また近年の日本の夏は大変暑く、日射が昔に比べて強く従来問題が無かった植物にも影響したり、土が熱を溜めてしまい根が弱ってしまうリスクも高まっています。
低木は「木漏れ日」好きのものも多く、中・高木の株元や半日陰または明るい日陰に植え、直射日光(特に西日)を避けたほうが無難と言えます。
中・高木でも原産地が熱帯などの元々暑い地域でなければ、あまりに強い日射は負けてしまう場合があります。伸ばし放題にせず適宜剪定をしながら育て、真夏はシェードやテラス屋根などでやわらかな遮光ができれば安心です。
地植えの場合、上手にマルチングをすると温度が上がりすぎカラカラになるのを防ぐことができます。
しかしロックガーデンの場合は、石が熱を持ち逆に保温してしまうため注意が必要です。夏の直射日光や乾燥に強い植物を植えるようにしましょう。
鉢植えの場合は、管理場所を動かせるのが非常にメリットになります。
シェードや軒下などを利用して管理をすれば、直射日光を避けながら明るい環境で育てることができます。地植えほど大きく生育させるのは難しいですが、剪定や植替えを上手に行えば種類によっては10年を超えて生育が可能ですよ。
水やりは特に気を付けて
これだけの暑さだと、土の中も大変なことになります。
コップの水を直射日光下に放置しておくとどうなりますか?すぐにお湯になり、そのうち蒸発しますよね。水やり後の土も同じことが起こっています。
根っこが蒸され、さらに日射熱によって土はカラカラに乾いてしまうのです。蒸されて弱った根っこは水を吸い上げる力も弱まり、さらに吸い上げようにも水はカラカラ。乾燥地帯の多肉植物や塊根植物など、ごく一部の植物以外にはひとたまりもありません。
つまり、夏の水やりのポイントは
・水やり時の気温
・直射日光が照り付けるまでの時間
・土の温度
なのです。
朝の水やりは、ごくごく早朝である6時から7時が限界。最近は午前中でも27,8度を超えてきますので、水やり後すぐに土の温度も上がってきてしまいます。そうなると、たっぷり水を吸った土はサウナ状態になり、根っこはどんどん蒸されてしまいます。
ですから朝の水やり時は控えめに行いましょう。サーっと軽く水撒きをする感覚で、周辺温度を一瞬下げる程度にとどめます。そうすれば多少水が不足してしおれかけても、夜の水やりまでもてばまた回復できるでしょう。
夜の水やりは暗くなり始める7時半以降で、たっぷりと土にも水をかけます。日照がなくなり気温が下がる夜のうちに、植物がたくさん水を吸い上げられるようにするためです。
日中の日照と気温で熱された地面を冷ます意味合いもありますので、土がしっかりと濡れるように水をかけましょう。
風もとても大切
植物は風が吹き、自分の周りの空気が動くことで葉からたくさん蒸散し、根からよく水を吸い上げます。
つまり無風状態だと、風がある状態より水の吸い上げが悪く、古い水がいつまでも土に留まりやすい状態になります。
こうなると、新しい酸素も土から取り込めなくなり循環が悪く生育に影響が出てしまいます。人間も汗が出ず水分を取り足りないでいると、室内でも熱中症になってしまいますよね。
地植えする場合は、植え込む場所の風通しも十分に考慮して決めましょう。
鉢植えの場合は、なるべく風通しの良い場所に移動するようにしましょう。室内管理する場合は、サーキュレーターを壁や部屋の隅に向けて回すと良いです。
マルチングのコツ
夏のロックガーデンは石が熱を持ち地面を保温してしまうと前述しましたが、マルチングはとにかく覆えば良いというわけではありません。しかし、上手に行えばかなり土の状態をコントロールすることができます。
地面の温度は気温より高く、気温が35℃の場合の地表温度は40℃を超えることがJAXAの観測で判明しています。その地表の温度がそのまま土に影響しますので、土に熱を伝えないマルチングが有効と言うわけですね。
◆おすすめのマルチング材
・マルチングシート
地植えの場合ビニールのマルチングシートが手軽ですが、黒いシートは太陽光を吸収し保温効果が高いため、夏の地熱をなるべく抑える目的には向きません。多少まぶしさがありますが、シルバーのマルチングシートは太陽光を乱反射するため地面に熱が伝わるのを遮断してくれます。アブラムシなど光を嫌う害虫の予防にもなります。
ご自宅のお庭で使用する場合は、ご近所への反射に注意しましょう。
・ウッドチップ
スギやヒノキのウッドチップは、消臭効果やその爽やかな香りの由来でもある害虫忌避の効果が期待できます。土の極端な乾燥も防げ、土が固まってしまうのを防いでくれるでしょう。
一方で、湿気には弱いので注意が必要です。気づかない間にカビが発生することがありますので、定期的な交換を心がけましょう。
地肌が見えてきたり変色してきたら、交換の合図です。
・古くから使われてきた「わら」
わらは昔からマルチング材として使われてきました。
わらの間に隙間ができるため、空気が循環し土の温度が上昇しすぎるのを調整してくれます。わらを敷く厚さを調整することで温度調整がしやすく、水はけもよいので湿気もこもりにくいのがメリットです。
まさに暑い地域や夏におすすめのマルチング材と言えるでしょう。
自然に腐食し土壌を良くする菌とともに土にかえるため、養分にもなり回収せずに済むのもありがたいですね。
まとめ
この暑さでは、お庭の手入れもなかなか大変なものがあります。1日中はとても作業が続かないですよね。
植物も実は同じです。人間が心地よい環境は植物も心地よいのです。
植物の種類によっては、砂漠に対応したもの、高温多湿に対応したもの、マイナス10℃まで耐えられるもの、、、等の特殊な植物もありますが、人間は文明で対応したものを、植物は生態変化で適応してきたのですね。
人間のように技術で簡単に乗り越えることができない植物にとっての「気候」。
決して日中の無理はせず、しっかり対応してあげましょう。
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